株式会社フラットエージェンシー 取締役会長
吉田光一さん

今日の弊社は、不動産業から「まちづくり業」へと事業を転換したことからの始まりです。当時、「不動産業者ができるまちづくりとは何か」を社員と共に議論して出た答えが、“地域・社会にある問題や課題を見つけ、解決すること”でした。

この発想の転換により、今まで見えなかったことが何故か不思議に見えるようになり、問題や課題に挑戦して解決するというビジネスモデルを構築、その多くがビジネスに繋がり、会社は少しずつですが、飛躍しています。

最近、ある社員がシャッター通りとなった大宮商店街を再び活性したいとの思いから活動を始めました。昨年から今までに若手起業家を中心に１６店舗を紹介、新規開店で少しずつですが賑わいが戻りつつあります。一人の社員が行動することで「まちが変化」する。この様を見てやり甲斐を覚え、更には他の商店街からの講演依頼があるなど、益々のめり込んでいます。どうやって所有者にシャッターを開けさせたか、彼なりの工夫があったようです。ただ“貸しませんか”では無理です。

“若い人達へ支援しませんか”
“もう一度昔の賑わいを復活しませんか”
“定期借家制度で安心して貸せますよ”

この3つのフレーズで訴えたようです。見事に所有者（家主）は理解し、物件提供に応じていただきました。 私が抱いていた「まちづくり理念」が社員に浸透したことが何よりも嬉しいことでした。

さらに今年は意義深い年となりました。

２年前に事業継承した長子が様々な形で会社のイメージアップに挑戦、４つのご褒美をいただきました。京都商工会議所の「第8回知恵ビジネスプラン」認定にはじまり、京都市より「第2回これからの1000年を紡ぐ企業認定」、京都府より「多年にわたる留学生支援での感謝状」を受け、そして子育てが楽しくなる家づくりで「2017年度グッドデザイン賞」に輝きました。これらの受賞で何よりも社員が喜んでくれたことが嬉しく、頼もしく感じました。

今後も「社会貢献・地域活性を推進するビジネスモデル」によって、住みよい「まちづくり」の推進が私たちの使命として努力していきたいと思う今日この頃です。