株式会社 ＪＴＢ西日本　京都支店・執行役員支店長
杉本健次さん

 先月、京都検定２級を受験しました。

 受験対策として、検定本を読み込み、寺社仏閣や庭園を訪れると、改めて京都の魅力の広さ・深さ、歴史の長さに気づきます。桜、紅葉などの自然は都市に溶け込み、史跡・遺産は博物館ではなく、人々の生活に息づいています。

 門川大作市長がよくお話されている「日本に京都があって良かった」

 まさしく実感です。ユネスコ無形文化遺産に登録された食事は美しく、美味しく、しかもヘルシー。
結構堪能していますが、体重は全く変わりません。健康診断の結果は◎です。

 「この京都の魅力を一人でも多くの方に伝えたい」と強く思っています。
 それは旅行会社に勤務する自分のミッションと一致しています。幸せなことです。

　昨年、法人営業社員の京都研修を開始しました。
“匠の技”川島織物セルコン　織物文化館、“特別拝観”鹿苑寺・相国寺・東寺、“京の味わい”高雄もみぢ家。見学個所を廻る度に、驚きと旅行素材としての京都の可能性の深さを感じた参加者には喜びの表情が宿りました。店頭営業社員にも毎年１００名弱の京都研修を継続実施しています。

 引き続き、京都の魅力をお客様に伝えることが出来る社員を増やしていきます。

 京都を伝えることは、日本や関西の観光にとってもプラスです。日本や関西を一つエリアとしたとき、そのキラーコンテンツは京都です。

・おもてなし　　　　先進地
・史跡・遺産の多さ　ユネスコ世界遺産数日本一
・多様な文化の集積　茶道、華道、歌舞伎、日本舞踊、花街、サブカルチャー（アニメ、ゲーム）など
・学生・学問のまち　京都市の人口の10％が学生
・先端企業のまち　　産業観光の可能性

一級品のコンテンツがキラ星の如く並んでいます。
また、それらをサポートする産官学の支援体制は心強い存在です。

 世界的な交流人口拡大が続く中、観光産業のポテンシャルは高く、 世界（2011年）では、直接経済効果は約２兆ドル（自動車製造業の２倍）、経済波及効果は約6.3兆ドル（世界全体のＧＤＰの9.1％）です。

 日本（2011年）では、観光消費額22.4兆円、生産波及効果46.4兆円、直接雇用213万人、雇用波及効果397万人です。インバウンドの拡大もあり成長産業として期待されています。

  少子高齢化対策に観光のポテンシャルを活かすことは大変有効です。

 豊富なコンテンツを抱える京都を中心に据えた観光ストリーをつくり、発信するべきだと考えております。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（すぎもと・けんじ＝本会幹事、２０１４年１月）